【エ】

エチゼンカイガン  越前海岸  
福井県嶺北地方にあり、厳密に言えば越前町だけかもしれないが、私は越前町あたりから東尋坊あたりまでの広範囲でもよいと思う。冬場には北西の季節風によって、もたらされる漂着物の量は多い。ロシア船籍のナホトカ号が漂着したのは東尋坊のすぐ近くだ。砂浜は少なく、岩場が優勢だが、ビーチコーミングの楽しめる場所だ。夏場には極めて少ないが、冬場には小さなガラス玉が普通にみられる。行けば拾える位の確率です。そして、拾えるまでは帰らずに、探し続けること。(林)
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エビスサマ  えびすさま 
えびす様は大漁をもたらす神様で漁民の間では極めて広く信仰されており、大きな鯛を脇に抱えて、もう一方の手には釣り竿を持っている。  伊勢湾付近では、刺し網の浮子綱の中央(タガと言った)になる部分の浮子にはえびす浮子をつけた。これはえびす神が網におられるということで、大漁を祈ってくれるという意味になる。  えびす浮子は他の地域でも見られ、瀬戸内海沿岸では中央にエボシ型のついた「えびす浮子」を「ミトアバ」、「おおだまさん」とよんでいる。こうした、えびす浮子の漂着はまだ見たことがない。(林)  

エボシガイ  エボシガイ  
エボシガイは海面を浮かぶ物に付着して漂流をする。これはカイと名前の最後についているが、貝の仲間ではなく、カニ、エビといった甲殻類に分類さる。エボシガイの名前はやはり烏帽子に似た形から由来しているのだろう。  エボシガイは卵から生まれたときにはエビのような外観で、プランクトンの様な生活をしている。そして成長するにつれ海面に浮かぶものに付着し成長する。エボシガイは付着する相手を選ばないようだ。もう、くっつけるもんなら何でもといった感じで、無節操を絵にかいたらこうなる。当然、浮子にもくっつくので、ガラス玉に限らず、プラスチック製の浮子にもよく付着する。くっついている部分が焦茶色のエボシガイと朱色のカルエボシの二種類が多いようで、特にオレンジ浮子には付着しやすいようだ。私の知る限りでは、ガラス玉に付着するのはカルエボシの方が多い。ちなみにカルエボシは軽石に付着するところから付けられた名前だそうだ。そうなると、軽石もガラス質なので、ガラス玉とは相性が良いのかも。(林)
 北海道の海岸でこれがついた漂着物を見かけると『南から来たのだな』とわかり嬉しい。以前北海道沿岸で死んだシノリガモの胃のなかからこれが出てきたことがあり、何でこんなものが!と驚いた。がしかし、エボシガイはなにかにくっついて北海道まで来ているので、食べていても不思議は無いのですよね。(小林)
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エリモミサキ  襟裳岬周辺での浮子漂着の様子
北海道の背骨といわれる日高山脈が、太平洋に沈むところが襟裳岬。襟裳岬は沖合い2キロにわたって岩礁が点々とあり、約400頭のゼニガタアザラシが暮らしている。岬を境に西側は高さ60mの海食崖が続くが、東側は百人浜という自然状態の砂浜が約15キロ続いている。そのため、漂着物探しには、百人浜がお勧めだが、砂浜まで車で行ける所はほとんどないため、たくさん拾ったときには運ぶのが大変。地元の漁師さんは、拾いコンブ漁のため軽トラックで砂浜を走ったりするが、まねしない方が安全。 襟裳岬沖では、千島海流(親潮)と対馬海流がぶつかりあっている。そのためか、結構いろいろな浮子を見つけることができる。南は中国、韓国から、北はロシアの浮子も漂着している。台湾製オレンジ浮子も完品は珍しいが漂着する。また、本州方面ではめずらしくなったガラス浮子は、よく拾うことができる。これは、北海道ではメヌキ漁など深海での漁具として、ガラス浮子が現役で使用されていることがあるのだろう。これまでに拾ったガラス浮子の陽刻は、「川口」、「旭」、「北」、「○の中にイ」、「○の中にキ」、「○の中にシ」、「Hサ」がある。浮子以外の漂着物では、海獣類のストランディングが多いのが特徴であると思う。第2回の漂着物学会で配られたチョウチョガイも多く拾うことができる。 おすすめの季節は、春〜秋にかけてで、特にこの地方で「やませ」と言われる北東の風が強く吹いた後は多くの浮子が見つかる。ただし、襟裳岬周辺は、一年を通して強い風が吹くので、防寒、防砂対策は必需品である。(石川)
 北海道で漂着物を拾うとき、太平洋側沿岸は襟裳岬を境に、東側と西側と分けて考えている。南からやってくるオレンジウキも、襟裳岬の西側のほうが少し多く漂着している。(小林)
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by ukiukijiten | 2007-01-25 17:40 | ア〜オ


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