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【サ】

ササガラス  ササガラス  
ガラス製品を作っていたメーカーの一つにササガラスがある。ここの陽刻は、はっきり分かっていないが、丸の中に「SA」と入っているものという説と、「サ」とカタカナのサに下線部のついた説と、両方ともだと言う説がある。(林)

サシアミ  刺し網  
海中の魚道に立てた平面状の網で漁をするもので、獲物が網に絡まるのを待つ漁法。刺し網は一般的に錨や重りで固定されるが、流し網は刺し網を固定せずに海中に漂わせるので、下につける錘が軽くなっている。獲物はヒラメ、カレイ、イセエビ、などが良く知られている。茨城県では刺し網を建網漁(たてあみりょう)と呼び、ヒラメ、カレイといった魚をとる夏の風物詩になっている。一色の漁師から聞いた話だが、昔は刺し網の素材は麻だった。それが大正初期から絹になり、戦後は化繊となったということだった。けれども、蟹漁の刺し網は綿の網を使っていたそうだ。オレンジ浮子は刺し網に使われている。(林)
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徳島県南部には吉野川、那賀川河口域のコノシロ、チヌ、メバルなどを対象とする三枚建網と、晩秋から冬にかけてイセエビを対象とする磯建網がある。刺網の木製浮子は全般に長いものが多く、幅もそれほどないため細長い形状のようだ。明治期の木製浮子の記録に、「浮子綱 棕櫚経一分長さ三十尋一筋」「浮子 杉又は桐長さ六寸巾厚共に六分のもの一尋三枚乃至四枚を結附す」とある。(磯本)

サンゴ  珊瑚・サンゴ  
サンゴは色々なものに付着する。金子夫妻のHP「海の標本箱」によれば、ペットボトルにまで付着するらしい。このHPでは色々な漂着物に付着したサンゴが紹介されているが、一番きれいなのはシリンダー型ガラス浮子に付着したサンゴだろうなぁ。私が拾ったのは、中国製のブルー紡錘状浮子に付着したサンゴだ。(林)
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サンドブラスト  サンドブラスト  
細かな砂粒を圧縮空気を使って吹き付け、対象物の表面を研いたり、削ったり、つや消しに加工することである。バイクのエンジンのレストアや、塗装を剥がすときに使うと効果的である。エンジンのフィンの部分など、手作業では何ともならないが、これをやると10分ほどでピカピカだぁ。さて、ガラス製品にこれをやるとつや消しになる。浜に打ち上がったガラス玉が人に拾われずしばらく放置されると、飛砂があたりサンドブラスト加工を施した状態になる。ネットのついたガラス玉だと、ネットの部分だけがつや消しにならずに残って、コントラストがきれいだ。砂に埋もれていたガラス玉だと、その部分だけが光っている。ガラス玉や瓶は柔らかいガラスが多いせいか、つや消しになりやすいが、電球はもっと硬いガラスのようでなりにくい。(林)
# by ukiukijiten | 2007-01-24 17:40 | サ〜ソ

【シ・1】

シーシーシーピー C.C.C.P
 2014年1月3日、石川南部の塩屋~片野間で、透明な浮き玉発見!「あれ、壜かな?口があるぞ」・・・「もしや!」・・・底の文字を確認して・・・「うわぁ~!出た!」もう、心臓バクバクですよ!
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 この浮き玉、これまでに北海道ののらさんが古道具屋で見つけられたことのあるモノで、第二次大戦中にアメリカのノースウエスタンガラスが作って、連合国側の物資交換でソ連に渡り、蟹漁に使われたものです。そのために底にはキリル文字が陽刻されていました。
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 そしてノースウエスタンガラスの特徴的な口!機械で作られた浮き玉で、三つに分かれる型に入れて作られたものです。 Amos Woodさんや、Bert Webberさんの本で読んだ伝説の浮き玉が、まさかビーチコーミングで拾えるとは! (林)



シゼンソザイノウキ  自然素材の浮子  
自然素材を利用した浮子のことをいう。自然素材の浮子には、コルク、白樺などの樹皮を利用したもの、漆、桐、竹などの植物を利用したもの、そしてゴバンノアシなどの木の実を利用したもの、軽石などの岩石を利用したものがある。(林)

シチリガハマ  七里ヶ浜  
藤沢から江ノ電に乗り、民家の軒に手が届きそうな狭い線路をゴトゴトと行き、突然目の前が開けると、七里ヶ浜。相模湾に臨む約3キロの砂浜は、美しい弧を描き、晴れた日には江の島、富士山、三浦半島、伊豆大島を一望する。ことに夕焼けに浮かぶ富士山がきれい。波は穏やかだが、季節を問わずサーファーでにぎわっている。大物が打ち上げられることは少ないが、鎌倉という古い土地柄からか、古陶片を多く見かける。台風の後には、どこにあったのかと思うほどの大量の海藻が打ち上げられていた。(寮)

シモキタハントウ  下北半島  
私の住む「むつ市」は本州最北の「市」で、北に津軽海峡、東に大平洋、西と南は、むつ湾に面して漂着物に関しては大変恵まれている土地柄です。その中でもガラス製の浮玉はソ連(CCCP)、ハングル文字の入ったもの、日本製では、セ・北・GC・シの印、希少なものとしては枕玉と称されている長さ10cm〜12cm位の物で、現在漁業を営んでいる方も殆ど見たことがないとの事から、大正から昭和の初期にかけて使用された浮玉ではないかと思っています。それ以前では桐を丁寧に加工し柿渋を塗ったもの、漆の木を10cm位に加工して更に赤漆を防腐剤として塗るという念の入れ様で、大シケでは波と風でどこかの海に流されていくのではと思われますが、ガラスの浮玉と同様、金銭も手間も惜しまない海に生きる人々の力強さとしぶとさを彷佛させます。また、大平洋に面した砂浜では浮玉が砂嵐で磨りガラスのように不透明になったり、編目の部分だけが模様になって残っていたりしてその激しさを想像させます。小雪の中、雨の中、また太陽の光の中、特に岩場の海岸ではよくぞ割れずに私を待っていてくれたなァ〜という感激も相当な物です。大きさも直径30〜40cm位まで、色は緑、青、茶、無色など比較すると微妙に濃淡も違い手にとってみると重さも違っていて、1コ1コが個性を持っている気がして非常に楽しいもので私のコレクションの中でも大切な部分を占めています。        用途は蛸縄と称し砂地の海底すれすれに張りを浮かせて、産卵で岸辺に寄る蛸を引っかける漁法や延縄漁として針先にエサをつけてアブラメ、カレイを採る方法もあります。      大きなものはホタテ養殖として大量に使用されていますが、現在では割れにくく軽いプラスチック製に殆ど変わっていますので、ガラスの浮玉は近い将来消えてしまう運命にあるようです。(川崎)

ジュンゲンフヒョウ  順源浮標  
台湾にあるオレンジ浮子のブランド名。私はこれをじゅんげんと読んでしまうが、横にあるアルファベットはSHUNYUAN FLOATSだ。このブランドの特徴は、ブランド面の反対側の陽刻に特別なものが無いことだ。このブランドで他の模様が混じったことはない。なお調査の結果専有率は8%だったが、2003年現在、もっと増えているように感ずる。また船の模様は船牌浮標によく似ている。(林)
# by ukiukijiten | 2007-01-24 16:40 | サ〜ソ

【シ・2】

シュンファ  Shun-fa SHUNFA  
オレンジ浮子に書いてある字。同じ浮子に「順友(ここは本当は簡体字で友に似た字)」「順友浮子」とある。「順友」は現在の日本語だと「順発」という字で、中国語だとshun-faと表記するのだと、ドザエモンのみっちゃんが教えてくれた。このウキは、福岡大会のとき、福岡県玄海町神湊の海岸で、拾ってきたのである。神奈川県では、まだこのウキは拾ったことがない。日本海側と太平洋側では、拾える浮子が違うだろうし、玄界灘の向こうは、すぐ中国や韓国である。伝達能力、いや漂着能力が違う。これは「海発」や「永発」「幸運」などのオレンジウキのように真ん中に漢字を魚の形にデザインしてある。やはり、中国の人は漢字が好きなんだと思う。ここまでやっている日本のメーカーを私は知らない。(京馬)  
私は越前海岸と渥美半島でビーチコーミングをしているが、Shun-faと陽刻の入ったオレンジ浮子はまだ見ていない。順友の方は普通に見ているけど。(林)

シラカバウキ  白樺浮子  
これを最初に見かけたときにはきっと山から流れてきたもので、まさか浮子とは思わなかった。次にロープが付着していたが、きっとこれも捨てられたロープが自然に絡まったと思った。でも、次にモノフィラメントの魚網がきれいに絡めてあったのを見たときには浮子だと思った。このトイレットペーパーほどの大きさをした、剥いた白樺樹皮を最初に認識したのは誰だろう?白樺浮子は日本海側では多く、越前海岸では冬場ごく普通の浮子である。(林)
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●追記:これまでシラカバウキの使用エリアは中国東北部からロシア、北朝鮮などさまざまな説があった。それというのもシラカバウキに記名などが一切見られなかったからだ。シラカバウキは2010年ごろから単独ではなく、中央に穴のあいた白い発泡スチレンボールとともに使われるようになった。これはまさにハイブリットなウキとなった。このスチレンボールにハングルが記されていたのを見つけたのは2015年1月のこと。ハングルに詳しい知人に読んでもらい、人名と判明した。2015年の漂着状況から、朝鮮半島東沿岸で使われているると思われる。
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シリンダーガタウキ シリンダー型浮子  
シリンダー型をしたガラス浮子の総称である。要は円柱状のガラス浮子だ。もちろん縁に凹みの無い円柱の浮子もあるが、両端に凹みをつけたものや、ローリングピンと呼ばれる物のほうが多い。このシリンダー型ガラス浮子は「まくら玉」とも言われる。  私のフィールドである渥美半島表浜や越前海岸では少なく、丸いガラス玉との比率は、50:1ほどにでもなるだろうか。ウキウキ研究会では浮子のアンケートを行っているが、その結果によれば、北海道の襟裳岬周辺や十勝群浦幌町厚内海岸ではシリンダー型ガラス浮子の出現頻度がガラス玉の出現頻度と同等か、それ以上のこともあるようだ。  アメリカのSteven MillerさんのHPによれば、アメリカ西海岸北部での割合はガラス玉全体の5%程だそうだ。(林)
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 与那国島にもシリンダー型ガラス浮子は漂着しています。その形状はバリエーションが豊富で、大きく分けると、円筒形になっているものと、紡錘型に分けられます。この円筒型の浮子は、他にも使い道があります。それは手作り餃子の皮を伸ばすのにとっても具合が良いのです。おすすめ!ですからいつも手伝えるようにと持ち歩いています。(久野)
 陽刻の無いものがほとんどだが、「川口」、「大」を今まで拾っている。色は青が多いが中には薄い緑色のものもある。北海道で拾ったのは太平洋側のみで、オホーツク海側、日本海側では拾ったことが無い。(小林)

シャクダマ  尺玉)
この大きさのガラスダマを拾うと嬉しいが置き場所に困る。2005年に中国製緑色ガラスダマを北海道太平洋側で一つ、2006年に北海道日本海側で3つ拾っている。(小林)

シャクニダマ  尺二玉
2006年に北海道日本海側でアカフジツボにびっしり覆われたこの大きさの日本製ガラスダマを一つ拾っている。(小林)

シレトコハントウ  知床半島  
森繁久弥さんの名曲、知床旅情に歌われる知床半島には、オジロワシやオオワシで有名な羅臼と、流氷で有名なウトロとがある。そのウトロの情報を、林晴美さんのお手紙から紹介する。「ガラスの浮子は直径7cmくらいのものから、30cm以上のものまで落ちています。小さい浮子の方が多いですが、10cm前後のものであれば、2日いけば、どちらか1日で1個は拾えるぐらいの確率でしょうか。場所(やはり人の入りにくいところは多い)によってもずいぶん異なります。  私の拾ったガラスの浮子に付いていたマークは、川口・旭・サH・☆・□の以上5種類です。」 「昨日(1月10日ごろ)、水平線に白い帯が見えました。流氷です。まもなく接岸する事でしょう。知床の浜は流氷が乗り上げるので、漂着物は流氷に押されて水辺からずっと入ったところまで持っていかれます。春、流氷がとけると、波が来るはずもないような茂みの中に宝物は落ちています。春が楽しみです」(林晴美・林)
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 2005年5月30日に透明なガラスダマ一つ拾っています。 (小林)
# by ukiukijiten | 2007-01-24 16:35 | サ〜ソ

【ス】

スナハマ  砂浜  
読んで字のごとく砂で海岸が覆われた場所だ。Sandy beachとも言うね。砂浜は季節によって大きな変化をとげる。夏場と冬場とでは潮の流れが変わって砂浜が100m以上,前進後退をするときもある。また河川からの砂の供給がへり、年ごとに海岸線が後退している浜や、砂丘が小さくなったところがある。大きな河川の下流沿岸には砂浜が広がり、ちょっと枕意して観察すれば砂丘がみられる。表面が砂に覆われていればすぐに分かるが、小高い防風林の様な場所も昔の砂丘だったりする。鳥取砂丘だけが砂丘じゃないよ。(林)

スナハマセイソウシャ  砂浜清掃車  
漂着ゴミが増えてきて、人手が足らなくなったのだろう。初夏の海開きを前にした5月後半からこの車が活躍する。ちょっと大きな海水浴場ならどこにもありそうだ。この車が稼働した後には何も残っていない。小さなものはともかく、大きな浮子などはひとたまりもない。(林)

スピンドル  スピンドル  
スピンドル(spindle)とは、紡錘、軸、心棒、細長いものと言った意味がある。ガラス玉の中で、細い柱や糸状になったガラスが、ヘソの横あたりから反対側まで、途切れずに達しているものを言う。
 これは浮き玉を吹く際に、吹き竿の先に熔けたガラスを巻き、成形中に垂れてくっついた部分が、吹いて大きくなり、柱や糸状に伸びたものだ。
 ふつうスピンドルは1本だが、2本あるものはダブルスピンドルと呼ばれる。
 私の持っているガラス玉の中で、玉の中にガラスの破片が散らばっているものがあるが、これはこのスピンドルだけが折れて、中で散らばっている。(林)
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# by ukiukijiten | 2007-01-24 15:33 | サ〜ソ

【セ】

セキコウショウ  浙江省  
中国の地名。水色の紡錘型、豆型、分銅型をしたプラスチック製の浮子の中には、この淅江省の各地の工場で作られた事が陽刻してあるものがある。そんな例には、浙江温州、浙江台州、浙江椒江瑞安、浙江玉杯などがある。なお、こうした陽刻に使われる漢字は簡略漢字なので注意が必要だ。(林)

センザイウキ  洗剤浮子  
これは漁民の智恵とも言うべきリサイクルシステムだ?流れついた洗剤容器を使っているのか、自分が使った後の容器を使っているのかは不明。把手のついた洗剤の空容器の把手の部分に紐を結わえ、それを浮子にしたものだ。浮力の関係から一つでは足らずに二つ結びつけた物もある。日本の漁師もこうしたことをやっているが、隣国の韓国でも同様なことをしている。(林)
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センパイフヒョウ  船牌浮標  
Boat Brandで有名な台湾で作られたオレンジ浮子の代表である。私が1999年から2001年にかけて調査した中では最も優勢で、オレンジ浮子全体の約半数にあたる47%を占めている。数が多い分、陽刻のバリエーションも多く、文字の字体の変化だけではなく、中央に描かれた船体の向きも左右あるし、ブランド面と反対側の陽刻とのバリエーションの多さは群を抜いている。(林)  
オレンジウキの図柄。”BOAT"BRAND FLOATS NO1 船牌浮標 保証耐用 とあって、怪しげな中国の古い船(じゃないか?)の絵の下に小さくTRADE MARKと書かれている。拓本墨でこすりだしてみたところ、「船牌浮標」という字について以下のことが解った。・裏に「俊雄」(翁順源と同じくメーカーの名だと考える)とあるウキは、「船牌浮標」のほか「舶牌浮標」と記すものが幾つかある。・順源・翁順源の「船牌浮標』の字がのびのびしていて一番きれい。・メーカーによって、「船」の漢字にこだわりがあるのでは。(ケマ)
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# by ukiukijiten | 2007-01-24 14:30 | サ〜ソ